焼き物の基礎知識陶器・半磁器・磁器のちがい、知っていますか?

日々の暮らしに寄り添う「うつわ」。
見た目や手ざわりで選んでいる方も多いと思いますが、実はその素材には大きな違いがあります。
焼き物の代表的な素材である「陶器」「半磁器」「磁器」。
それぞれの特徴を知ることで、うつわ選びがもっと楽しく、もっと自分らしくなります。
この記事では、それぞれの違いをやさしく丁寧にご紹介します。
目次
陶器 – 土のぬくもりを感じる、やさしい表情のうつわ

陶器は、粘土を主原料にして焼かれるうつわで、日本の焼き物文化の中でも最も親しみのある素材です。
焼成温度は比較的低め(約1,000〜1,200℃)で、土の風合いを活かしたあたたかみのある質感が魅力。
- ほんのりざらついた手ざわり
- 少し厚みがあり、どっしりとした安心感
- 素朴で落ち着いた色合い
陶器は水分を吸いやすく、使い始めには「目止め」と呼ばれる準備が必要なこともあります。
一見手間に感じるかもしれませんが、その分育てる楽しさがあり、使うほどに表情が深まっていくのが陶器の大きな魅力です。
その魅力を活用して、m.m.d.で人気のビアカップは水に10分ほど浸け、そのまま冷凍庫で凍らせることで、カップ自体が冷えて冷たくて美味しいビールをお楽しみいただけます。
磁器 – すっきり美しく、機能的なうつわ

磁器は、陶石と呼ばれる石の粉を原料とし、高温(約1,200〜1,300℃)で焼かれることでガラスのように硬く仕上がります。
- つるりとしたなめらかな肌
- 薄手で軽く、白さが際立つ透明感
- 指ではじくと「キーン」と高い音が鳴る
m.m.d.では磁器の器は採用していませんが、Jeramicは磁器を採用しています。
半磁器 – 陶器と磁器、ふたつの“いいところ”を合わせた存在

半磁器は、陶器のやさしさと磁器の丈夫さをバランスよく取り入れた素材。
陶土に陶石を混ぜて作られ、焼成温度も中間くらい(約1,150〜1,250℃)です。
- 表面はつるっとしていながら、やわらかい印象
- 適度な厚みと軽さを兼ね備えている
- 白さの中に、ほんのりとした土のぬくもり
m.m.d.のうつわは、半磁器を多く採用しています。
m.m.d.のオリジナルアイテムは、この半磁器を中心に制作しています。
そのおかげで、m.m.d.の半磁器のうつわは全て「電子レンジ・オーブン・食洗機:OK」です!
私たちが半磁器を選ぶ理由は、お客様の日常に自然となじみ、かつ長く気持ちよく使っていただける素材だから。
陶器のようなやさしさと、磁器のような扱いやすさ。その両方を兼ね備えているからこそ、「毎日手に取りたくなるうつわ」に仕上がるのです。
産地・瀬戸の職人とともに、ひとつひとつ丁寧に。
m.m.d.らしい、“ほんの少しの非日常”を形にしています。
迷ったときは、好みに合わせて選んでみてください
種類 | 向いているシーン | 特徴 | こんな方におすすめ |
---|---|---|---|
陶器 | 和食や土ものの雰囲気を楽しみたいとき | 素朴・厚みあり・あたたかみ | ナチュラルな暮らしが好きな方 |
半磁器 | 毎日使う食器としてバランス重視で選びたいとき | やさしさ+使いやすさ | 実用性もデザインも大切にしたい方 |
磁器 | 洋食器やすっきりとした雰囲気に合わせたいとき | 軽い・白い・つるつる | シンプルで機能的な器が好きな方 |
おわりに
焼き物の素材には、それぞれの個性と魅力があります。
その違いを知ることで、器選びがぐっと豊かになりますし、何より「なぜこれを選ぶのか」が自分の中で明確になります。
m.m.d.では、器が日常に寄り添いながら、使う人の暮らしに小さなときめきを届けられるよう、これからも素材と向き合い、丁寧なものづくりを続けていきます。