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【Vol.3】うつわの“裏側”にある、もうひとつの手しごと -瀬戸で型をつくり続ける、加藤製型所の仕事-

瀬戸焼のうつわに触れたとき、その一枚がどのようにして生まれてきたのか。
どれほどの工程と、どれほどの人の手が関わっているのか。
そんなことを想像する機会は、あまり多くないかもしれません。

とくに「型屋」と呼ばれる職人の存在は、ものづくりの裏側にひっそりと息づいています。
うつわの“かたち”を支えるその仕事は、決して目立つことはないけれど、確かに必要な存在です。

瀬戸で続く、加藤製型所という場所

愛知県瀬戸市に工房を構える加藤製型所
長年型づくりを手がけてきたこの工房では、2代目・加藤直樹さんが日々石膏と向き合っています。

ここでつくられているのは、焼きもののもとになる「型」。
製品の形を一つひとつ写し取り、同じものを安定して作るために欠かせない道具です。

元型(見本型) → 元型 → ケース → 使用型という複雑な工程を経て、ようやく「うつわの素地」が生まれます。
そのすべてのスタート地点に立つのが、型屋のしごとです。

今回は工程の中の「元型(見本型)」を作る様子を見せていただいたので、みなさまにもぜひ知っていただきたいです。

驚くほどのアナログな手作業と、経験値が融合したオーダーメイドのその作業は惚れ惚れするほど美しかったです。

型の割れ目を工夫する

まず型は、中に流し込んで成形した物を取り出せるようにいくつかのパーツに分割できるように作られます。

今回のだるまは2分割。けれども割れ目は真っ直ぐではなく、多面体のフォルムに沿って工夫されていました。形をできるだけ美しく保つために、見えない部分でこんな繊細な判断がされているのです。

加藤さんが原型を拝見して、このような割れ目を入れるという判断をされたことに驚きました。私たちには全くなかった発想でしたので、長年のご経験からくる判断の素晴らしさを実感しました。

石膏を流し込む準備

次に、先ほど決めた繋ぎ目のラインに沿って粘土で型の半分を大まかに固めます。

その周りを囲って、そこに石膏を流し込むと、ゆっくりと広がり、やがて固まっていきます。
固まったら囲いを外し、粘土を丁寧に取り除く。

美しい削り作業

つなぎ目はそのままでは使えないので、ひとつひとつ丁寧に削り、なめらかに成型していきます。

その作業はまるで彫刻をしているかのよう。ここの作業がずっと見ていられるぐらい、静かな手の動きの中に、美しさが宿っていました。

これだけでもアート作品のような美しさでした。

反対側も同じように

もう片方の面も同じように繰り返します。成形した型に囲いをつくり、石膏を流し込む。固まったら取り外し、合わせ目を整える。

単純に見える手順ですが、すべての判断が職人の経験に支えられています。石膏の固まり具合を見極める指先の感覚、道具の角度、力の入れ方。そのどれか一つが欠けても、理想の型には仕上がりません。

見えないところに宿る美しさ

私たちが手に取る製品には、決して見えることのない背景があります。
型をつくる仕事は、量産のための準備にすぎないと思われがちですが、そこには経験から生まれる判断と、丁寧で美しい所作があります。その一つひとつの積み重ねが、瀬戸焼の器の「かたち」を支えているのです。

仕上げの削りと、美しい完成

両側が完成したら、最後に型全体の周囲をきれいに削り取ります。
決して製品には影響しないですが、細部まで美しくしたい、という加藤さんの想いで外側までキレイに削り仕上げていました。

失われつつある「型屋」の技術

大量生産の時代。
3Dプリンターやデジタル加工技術も進み、型づくりの工程は徐々に変わり始めています。

けれど、瀬戸の現場では今も、職人の手による石膏型づくりが多く残っています。
なぜなら、土の動きや抜けの良さ、焼き上がりのバランスなど、微妙な調整はまだ人の手でなければ難しい。

しかし、型屋の数は年々減り続けています。
手間と時間のかかる工程は、効率を追い求める中で、徐々に姿を消しつつあります。

だからこそ今、この技術を支え続ける人たちに、目を向けていきたいのです。

ものづくりの、目に見えない土台

私たちが何気なく手に取る、ひとつのうつわ。
その「かたち」があるのは、どこかの工房で静かに型を起こす職人がいるから。

名前が表に出ることはなくても、その仕事がなければ、何も始まらない。

加藤製型所が今日も瀬戸でつくり続ける石膏型は、
“つくる人”と“つかう人”を静かにつなぐ、見えない橋のような存在です。

長く受け継がれてきた伝統の中には、
機械では真似できない、手しごとだけが持つ温度やゆらぎ、
そして、経験の積み重ねからしか生まれない、美しさがあります。

私たちm.m.d.は、そんな唯一無二の魅力をこれからも大切にし、
“手しごと”のある暮らしを、そっと届けていきたいと思います。

そして出来上がった元型(見本型)は、製造工程のフジコウセラミックさんへ…次へ続く

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